労務管理豆知識No.8<労働条件不利益変更の要件>



<労働条件の不利益変更の要件>

1.近年のリーマンショックと東日本大震災の影響などにより、労働条件の不利益変更の相談が増える傾向にあります。少子高齢化の進展により国内市場が縮小するなか、やむを得ずリストラを検討するケースが今後も増える可能性があります。
 リストラをする場合、まず出張費や交際費、水光熱費などの経費削減に取り組むのが第一です。次に会社の資産のリストラを進めるのが優先順位の二番めです。次に役員の報酬の見直しや一時削減が三番めです。次に幹部社員の報酬などの見直し。最後に一般社員の労働条件の見直しとなります。経営責任の重いが先に痛みを負担するのが一般的で、社員の理解を得られやすくなります。

2.一般社員の労働条件の不利益変更には、次の4つの要件が必要です。
(1) 不利益の程度 
 不利益の程度がどの程度かが問題です。社会的通念から受忍限度を超える著しい不利益は、違法性があると判断されます。
(2) 経営サイドの必要性
 経営サイドの必要性があるのかどうかが問題となります。1で述べたような優先するべきリストラを実行してもなお経営の危機が解消されないなどの厳しい経営状況なのかどうかが問われます。
(3) 協議の程度
 社員に対して何の説明も説得もせずに、一方的に労働条件を下げるのは違法性があります。社員もしくは従業員を代表する者と十分協議し、納得してもらうための努力をすることが求められます。
(4) 代償措置の有無
 従業員が損をするだけで終わるのではなく、代償措置として何らかの対応をしたほうが、不利益変更の違法性がなくなる可能性が高まります。たとえばバブル崩壊の時に行われたリストラでは、合理化で解雇された人たちの再就職の支援や業績回復後の再雇用など、企業により工夫がされた例もありました。

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