労務管理豆知識No.11<労働契約法改正への対応>



平成25年4月1日より労働契約法の改正が施行されます。有期労働契約が増加していることを踏まえ、雇い止めや不安定な処遇を改善することがねらいです。
企業としてどのように対応するべきかを説明します。

1.無期労働契約への転換(第18条)
 有期労働契約が通算5年を超えて反復更新された場合には、労働者の申込みにより無期労働契約に転換することになります。
留意点は次のとおりです。
 (1) 通算のカウントは平成25年4月1日以降に開始された有期労働契約から開始する
 (2) 契約終了から6カ月以内の空白期間があると、カウントがリセットされる
   なお、通算期間が1年未満の場合は、その2分の1以上の空白期間でリセットされる
 (3)  労働者が無期転換の申込みをすると、使用者は承諾したものとみなされる
   この場合契約期間の終了後に無期労働契約に転換される
 (4) 無期転換後の労働条件は、別段の定め(就業規則、労使協定、個別労働契約等)をすること
   で、変更できる
 (5) 無期転換の申込みの権利を事前に放棄させることは無効になる

2.雇い止め法理の法定化(第19条)‥平成24年8月10日に施行
 次のいずれかの要件に該当した場合は、雇い止めが「客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当である」と認められない限り、無効となります。
要件
 (1) 実質的に無期労働契約と同じ状態にある
   たとえば何度も反復更新されており、契約手続きもおざなりである場合
  (2) 労働者に契約更新への合理的な期待がある
   たとえば上司から契約更新を期待できるような説明を受けたこと、実態としてほとんどの人が更   新されているなどあらゆる事情を総合的に勘案

3.不合理な労働条件の禁止
同一の使用者に雇用される有期契約労働者と無期契約労働者の間で、期間の定めがあることによる不合理な労働条件の相違を禁止します。
留意点は次のとおりです。
 (1) 業務内容や責任の程度、職務内容の変更や配置転換の範囲などを考慮し個々に判断する
 (2) 対象となる労働条件は、賃金、労働時間等の基幹的な労働条件だけでなく、災害補償、服務   規律、教育訓練、福利厚生など一切の待遇を含む
 (3) 通勤手当、食堂の利用、安全管理について相違がある場合は特段の理由がない限り不合理   となる

企業は改正内容に沿って早急に対応が求められています。たとえば有期労働契約にも評価制度を導入して、成長を促し、評価結果により契約を終了するというルールを定めて、説明を契約更新時にすることもありうるでしょう。

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